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メイクアップアーティストがお伝えするB’zのジャケット撮影の裏側

ヘアメイクとしての大きな転機となり、活動を始めて一番長く関わらせていただいたのはB’zのお仕事です。
私は愛知県岡崎市から上京しヘアメイクを目指しました。
両親はヘアメイクという仕事に理解がなく、上京することにも反対していました。
専門学校へ通う費用は必ず出世払いしますと説得をし何とか許しを得ました。

専門学生時代は恵比寿にあったクラブMilkでアルバイトをしていました。
Milkはライブも出来るクラブでジャンルはロック。
ロックが好きだったので音楽を聴きながら働けて最高なアルバイト先でした。
クラブで働こうと思ったのは人脈作りも考えてのことでした。
実際にいまお仕事させていただいてるご縁はMilkで培ったものもあり、私の様な地方出身者にはキラキラした世界でとてもいい経験になりました。
あまりにもアルバイトが楽しくて就職活動を疎かにしていたところ、クラブ運営会社の方針でスタッフを総入れ替えすることになりクビになりました。
専門学校を卒業してから1ヶ月は何もせずぼんやり過ごしていました。

さすがにまずいなと思い、専門学校にアシスタントの求人がないか相談に行ったところ、音楽の仕事を多くしているヘアメイク事務所に求人があり面接に行きました。
面接では誰かのファンであるのかという質問がありました。
後々知ったのですが、事務所で担当しているアーティストのファンは採用しないという事でした。
ヘアメイクアシスタントについてすぐシングルCD『HOME』のジャケット撮影がありました。
初めてB’zのお二人にお会いした時は「本物だ!」と感動しました。
とはいえアシスタントとして現場にいるのでミーハーにはしゃぐことは勿論していません。
中学生の頃に友人がファンだったこともあり、影響を受けて聴いていました。
人生初めてのライブは友人が誘ってくれた、名古屋レインボーホール(現ガイシホール)で行われた、B’z LIVE-GYM Pleasure ’92『TIME』でした。
ライブ後に会場を出て友人とツアートラックを眺めながら、柵の向こうで働くスタッフさんを見て「私もあちら側に行きたいな」と思いました。
それから数年後にあちら側に行くことができるとは…。

私のヘアメイクデビューは2000年12月6日に発売されたアルバム『ELEVEN』のジャケットのモデル女性の撮影でした。

アシスタントについてから3年目でした。
自分の名前が初めて「Hair&Make-up RENA SUZUKI」とクレジットされているのを見て夢を叶えた実感が湧きました。

ヘアメイクを目指す事を反対していた両親が認めてくれた出来事でもありました。

その後2005年の『CIRCLE OF ROCK』から2010年の稲葉さんのソロツアー『enⅡ』までを担当しました。

今年デビュー35周年となるB’z。
お二人のプロ意識の高さ、人柄の良さは一緒にお仕事をする人に対しての尊敬があるからこそだろうと感じられます。
アーティストは練習して技術を得た人に対しても、その人をアーティストとして接してくださっていると思います。
日本一のアーティストとお仕事をできたことは私の誇りであり、ヘアメイクを続ける自信となりました。

lionel

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