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メイクアップアーティストがお伝えする船に乗るロケでのヘアメイクの裏側

船に乗るロケが続けてありました。
一つは屋形船でした。

ヘアメイクをしたのはハイエースの中だったので船の中ではしていません。
もし船内でヘアメイクをする場合、アイラインを描くことはできなさそう…。
ロケバスよりも小さいハイエースの時は道具を広げる場所を確保できないので、キャリーバッグを小さいものにして小分けにしています。
天井が低く屈んでヘアメイクをするので多少やりづらいです。
電源を確保できるので有難いです。

今度はイカを釣りに行くロケがありました。
朝早くテレビ局に集合しました。

この日は大寒波がきていたのでかなり厳しいロケでした。
船上は凍える寒さでしたが、幸いと言っていいのか釣船には定員オーバーで乗れず、スタイリストさんと共に陸に置いていかれました。

 

アシスタント時代に音楽バラエティ番組でタコ釣り漁船に乗るロケがあり、ドラムのかたが船酔いで撃沈してしまい介抱していたら私も酔いそうに。
そんな中全く船酔いせず、重いカメラを持つカメラマンさんはすごいです。
レンズ越しに見ていたらかなり酔いそうですよね。
船酔いをしない体質というのもこの業界で働くには重要なのかもしれません。
ちなみにその時のタコと今回のイカはちゃんと釣れました!

まだ船の中ではないですが変わった場所でヘアメイクをしたことが何度かあります。
一番変わった場所はグアムの空港の喫煙所です。
5年前まで帯番組を持つタレントさんの専属ヘアメイクをしていたのですが、海外ロケへ行くことも多く撮影時間がタイトでヘアメイク時間を確保できず、やむを得ずというパターンでした。
日本だったらそんなところでヘアメイクをしていたら怒られそうです。
グアムでも怒られるかもしれませんが…。
電源がなくドライヤーを使えない時もあるので、充電式のコテを持っていきます。

充電式のコテに使われているリチウム電池は本体から電池を外さないと機内預けにできず、空港で英語でずっと呼び出されていたのにしばらく気づけませんでした。
ヘアメイクが使う道具は機内持ち込み制限に引っかかる物が多いので、航空会社のホームページをよく見ておかないと空港で没収されてしまいます。

名古屋へ向かう新幹線のグリーン車内でもヘアメイクをしたこともあります。
他にお客さんがいなかったものの、乗務員さんは巡回されているので怒られるんじゃないかとヒヤヒヤしていました。
いま思えば怒られなかったのは運が良かっただけかもしれません。
どんな場所でも出来ないことはないと思いますが周りへの迷惑も気になりますし、やっぱりちゃんとした環境でヘアメイクをしたいですね!

lionel